食べたものを記録して、自分を太らせている「犯人」を見つける


「やせる生活」を始めるにあたって、外来で必ずみなさんにおすすめしていることがもう1つあります。それは、1週間の食事を記録することです。

きちんとやせていくために、実はもっとも効果があるのがこの記録をつけることです。

人間は大変都合よくできているもので、自分にとって嬉しいことは覚えているのですが、不本意なことは忘れてしまいます。

やせない!いう人いなー標をかかげても、結局やせられなかったりリバウンドしたりしてしまうのは、多くの場合、自分の生活スタイルの見たくない部分に無意識のうちにふたをしてしまっているからなのです。

人は生きているかぎり食べものを口に運びます。エネルギーとして使い切れない余分なものは、どんどん体に蓄積され、身になっていきます。食後のケーキ、間食のチョコレート、お酒を飲んだあとのラーメン……こうした食べものたちがブラックホールに飲み込まれていき「なかったこと」になることは、残念ながらありません。

食べた分だけ太る。
この、ごくあたりまえな自然の摂理から目を背けている人があまりにも多いのです。

つまり、私たちがやせるには、自分がふだん食べているものを見直す。その中で、明らかに適正ラインを超えているものを減らす、ということなのです。

問題は、「何を、どれくらい」減らすかです。「私、ぜんぜん食べていないのに太るんです!」

外来で患者さんがこんなふうに言うのも、ウソをついているわけではなくて、本当にご本人はそんな気持ちになっているのです。

たとえば、朝食にヨーグルトだけを食べている人がいたとします。この人が朝のヨーグルトをやめてやせようとするのが正解と言えるでしょうか?あるいは、昼食におにぎりを1つしか食べていない女性が昼のおにぎりを半分にすることがやせる方法として正しいのでしょうか?

    結論から言えば、これらは「減らすべき食事」ではありません。もともと少ない食事量、カロリーの少ない食品を減らすのではなく、過剰に摂っている食事、カロリーの多い食品を減らすことがもっとも効果的です。
    記録をつけるというのは、1日を通して「明らかにこれは太る原因になっている」と思われる犯人を見つけることなのです。

    食事のメモを取ってみると、高い頻度で繰り返し出てくるメニューが見つかると思います。たとえば毎朝のパンやヨーグルト、ア圏の信コービー、風呂上がりの牛乳やお酒な」、習—-いるものが体重増や小川人になっているこれ幸いのです。こうしたものを見つけたとき、最終的にはゼロにしたいのですが、一度つくられた習慣を変えるのは簡単ではありません。いきなり「よしやめよう!」とできれば一番よいのですが、たとえば「カロリーの低いおかずにしよう」「コーヒーはブラックにしよう」「ジュースではなくお茶にしよう」など、できるところから習慣を変えていくのでも充分だと思うのです。

    おそろしく単純ですが、おそろしく効果があるこの方法。

    まずはだまされたと思って、今日から1週間分の食事を記録してみましょう。そして、少し落ち着いてその中身を眺めてみてください。その中に、太る原因をつくっている犯人が必ずいます。